昼過ぎ、家に帰るなりユキはサツキを連れて部屋に入る。
「カズはまだ入っちゃダ・メ!」
中で何をしているのか知らないが、さわらぬ神に祟りなし。言われなくても入らない。
「あの、幸也殿、それは」
「ユキちゃんだってば! あ、でも今からユキ様でもいいよ!」
「うぅ……ではユキ様」
「やっだーぁ! サツキってばなんかや・ら・し・い」
「なっ、やらし……?」
「さっさと着て!」
「しかしこれは」

「カズ、入ってきてー!」

ドアを開くと、女装姿のままのユキと、フリフリのメイド服を着せられたサツキがいた。
知識がなくても何かおかしいということは分かるのだろうか、サツキは目線を合わせようとしない。
ミニスカートから露出した脚の開く幅は心なしいつもより小さく、顔も赤い気がする。
「サツキったらかーわいい! 跪いて『ご主人様』って言ってみて、ちなみに命令」
サツキは素直に跪く。
「ご主人様」
「私の言う事を繰り返すのよ、『淫乱犬奴隷のサツキはもっと苛めて辱めてほしいです』」
「い……淫乱犬奴隷のサツキはもっと苛めて辱めてほしいです……」
「よし、『ご主人様の美味しいおチンポしゃぶらせて下さい』」
「…………ご主人様の……美味しいおちんぽしゃぶらせて下さいっ……」
「いいよ、しゃぶって」
ユキは片脚をサツキの肩にかけてストッキングとパンツを下ろし、それを露出してサツキの頬に当てる。
女にしか見えない今のサツキの股間に半勃ちのそれがある様は、実の兄と思うと複雑だが、なんだか興奮する。
「命令だよ」
「……」
おもむろに、サツキはそれに手を添えると、口に咥えて刺激する。
慣れた仕草には見えるが、表情は苦しそうで、その落差がこの光景のいやらしさを倍増させている。
「んっ……イイよサツキ」
「ふ、っ……ぅ」
やばい。こんなの見て俺のもなんか勃ってきた。情けない。
「もういい、イっちゃう」
ユキがサツキの頭を掴んで引き離す。
そのままストッキングとパンツを脱ぎ、ワンピースの裾を整える。
そして机の上に置いてある箱からハイヒールを取り出して履く。
「サツキったら、ご主人様のおチンポなめて興奮してチンポ勃起してるんだ」
言いながら、サツキのスカートを爪先でめくり、女物の下着を持ち上げるそれを踏みつける。
「っ……」
柳に与えられた恐怖と快感を一つにして身体が覚えているのだろうか。
「カズも、見てて興奮してるんでしょ。サツキ、カズのをしゃぶって」
「えっ、いい! 自分で抜く!」
「遠慮しないでぇ〜」
苛立つ声で言うユキだが、目が本気だ。
「……」
「ほら、サツキ、舐めて。勝手に射精しちゃダメだよ」
「失礼……」
サツキは僕のものを取り出すと、舌で愛撫をはじめる。
「つっ……!」
今までに経験したことがないくらい気持ちいい。
あっという間にギンギンに勃ち上がった俺のものを、サツキが喉の奥まで咥える。
「ヤバっ……」
吸い上げられて限界に達したのを感じ慌てて引き抜くと、サツキの顔に白濁がかかる。
「もうっ、カズったら早漏さん!」
うるさい。
「カンナくん、見てるんでしょ」
「!!」
ユキに呼ばれて、カンナが決まり悪そうにベッドの下から出てきた。
「サツキの顔にカズのがかかってるから、舐めとって」
「何を……!」
「サツキの主人が僕達ってことは、同じように柳に従っていた君も僕に従うべきじゃないかな」
「……勘付いたか……」
少女と見えなくもないくらいに線の細い金髪金目のキラキラした少年が、サツキの顔にかかった俺の精液を舐め取る。
なんとなく背徳的な光景に生唾を飲む。

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