「カンナ、やめっ……っ、ぁあっ」
少年を静止しようとしたサツキの声が嬌声に変わる。
見るとカンナの小さな手がサツキの胸と首元を弄っている。
カンナの金色だった瞳は段々と色が濃くなって赤に近くなっている。
「サツキ、余がそなたを好いておるのを、知らない訳ではなかろうに」
瞳はどんどん赤くなり、やがてカンナは大きな白狐に変化した。
サツキの顔についた俺の精液を舐め終えると、サツキを半ば押し倒しながら首や耳を舐める。
上体をのけぞらせる格好になり、バランスを取るため脚を開いたサツキのスカートの中が見える。
女物の薄い下着からはみ出て性器が完全に勃ち上がっている。
「っ!」
突如、ユキがハイヒールの爪先でサツキの肩を思い切り蹴る。
カンナが驚いたように身を起こすと、ユキはそのまま足でサツキをひっくり返す。
「カンナくん、犯しちゃっていいよ〜!」
うつ伏せになり荒い息をつくサツキに腰を持ち上げるよう足でつついて促しながらユキが言う。
意図を理解したサツキが腰を上げ獣のような体勢をとると、カンナが後ろから圧し掛かってペニスを挿入する。
「っ! あ゛、ぐ、……っ、はっ……」
慣らしもせずに大きな獣のそれを挿れられた苦しさからか、サツキが声を上げるが、ユキは不満げに見る。
「裂けないんだ……どんだけヤられてたの。柳の奴、許さないんだから……」
「あっ、ぁ、あぁっ……っ、ふっ……あ!」
カンナが中で射精すると、サツキのそれも白い液体を散らす。
「あー! 勝手にイったー! おしおきだよっ!」
予想していたのか、妙に嬉しそうに叫ぶと、ユキはカンナを押しのけ、どこからか鞭を取り出しサツキの背に当てる。
「いっ……! ぁ、っ」
「痛くされて気持ちいいんだ? 淫乱なんだからっ」
たしかに背に傷跡が増えるにつれて、サツキの性器は力を持っていっている。
ふと、ユキの顔を見ると、以前カンナが化けた柳の姿にそっくりだ。
口元に氷のような微笑を浮かべ、鞭の振りに手加減が見えなくなってきている。
「あっ…………!」
サツキのものからまた白濁が散る。
「ふふっ、鞭打たれただけでイッちゃうんだ」
明らかに、普段のユキではない。
瞳は狂気と悲しみで濁り、微笑みは歪んでいる。
サツキがぐったりと床に伏せるが、ユキは鞭打つのをやめない。
疲労で変化が解けかけているのか、人間姿のサツキの尻に犬の尻尾が生える。
「ちゃんとお尻を上げて!」
「ぐぁっ……」
ユキがサツキの尾を掴んで引っ張りあげる。
「しっかりしてよね!」
ユキは崩れかけたサツキの身体を思い切り蹴って転がし仰向けにする。
「ほら!」
萎えたペニスを鞭打とうとするユキは柳と同じ顔だった。

咄嗟に身体が動いた。
鞭打たれたのはサツキのペニスではなく俺の腕だった。

「なあ、ユキ……こんなの、違うんじゃないか」
「……!」
ユキは一瞬目を見開くと、へなへなと座り込む。
「……ごめんサツキ、……」
「幸也殿……?」
「僕、今、次は何をしてやろうか、ピアスを開けて、首を絞めて、
 ぐちゃぐちゃにして、脚を切って逃げられなくして……なんて考えてた……。
 でもね、きっとそれを実行したら、すごく後悔すると思うんだ。
 サツキと海に行ったり、デートしたり、できなくなるもん……」
自分の膝を抱き寄せ、俯いてぼそぼそと話すユキ。

「幸也殿、済まない。私の妖気が、柳様を狂わせたのだ。
 貴方はそれを受け継いで生まれてきた。私を壊したい衝動に駆られて当然だ。
 私を壊してしまうのもいいし、妖気を発散しきるまで痛めつけて貰ってもいい。
 私がここから立ち去ってもいいし、また封印してくれても構わない。
 責任は取るつもりだ。
 ……たしかに、私は柳様を愛していたのだから。
 そして今は……幸也殿を愛している。
 貴方は柳様の生まれ変わりかもしれないが、決してそのためではない。
 柳様と貴方は似ていない。
 姿形は受け継いだかもしれないが、私は柳様の姿を愛した訳ではない」

ボロボロの格好から、なんとか立ち上がり、身支度を整えながらサツキがゆっくりと話す。

「幸也殿、貴方の、素直さ、優しさに、私はどうしようもなく惹かれている」

サツキはユキに歩み寄ると、屈んで目線を合わせる。

「最後に、口付けを許して欲しい」

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