「おっはようキル〜調子どう?」
ここへ来て二週間ぐらい経っただろうか。
今日もセイレンがやって来た。
「普通」
「ふーん……」
なんだか最近抑えが効かない。
セイレンを見ると飛び掛りたくなる。

「やだな、そんな熱っぽい目で僕を見ないでよ。さ、食事にしよう」

やっぱり直接は無茶かなと思って。
一週間前のあの日、そう言ってセイレンは私に食事用のトレーをくれた。
まったくだ。はじめから分かっていたことだ。

「ん……」

この食事にもだいぶん慣れた。
トレーにまたがって排泄する。

「うん、今日も美味しそう」

セイレンはいつも私の尻を拭いてくれる。
「んっ……くすぐったい……」

トレーにのったものを指ですくって舐める。

「スプーンあるよ?」

セイレンがちょっとびっくりした顔で言う。

「ありがとう」

なんだか、セイレンの笑顔が悲しそうな気がしたけど。

「美味しい?」

と、すぐに聞かれたので、気にせず答える。

「ん」

「そう、よかった」

「? セイレンが用意した訳じゃない」

「いや、元はといえば僕の料理だって含まれてるんだから」

「そう」

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